家族葬を行うとき、遺族が迷いやすいのが、参列をお願いしない親族・友人・会社関係者への伝え方です。
「家族葬で行います」だけでは、相手が自分も参列してよいのか判断できない場合があります。参列を辞退してもらうときは、葬儀を近親者のみで行うことと、参列・香典・供花のうち何を辞退するのかを明確に伝えることが重要です。
この記事では、会社・近所・友人へ送れる文例を、電話・メール・LINEなどの連絡方法別に紹介します。状況に合わせて、故人名、続柄、日付、辞退する内容を書き換えて使用してください。
そのまま使える基本文例
葬儀は遺族の意向により、近親者のみで執り行います。誠に勝手ながら、ご参列はご遠慮くださいますようお願い申し上げます。なお、御香典・御供花・御供物につきましても辞退させていただきます。
この記事でわかること
- 家族葬への参列を断るときの基本的な書き方
- 会社・近所・友人へ伝える文例
- 香典・供花も辞退するときの表現
- 辞退後に香典や供花が届いた場合の対応
家族葬で参列を断るときの基本
家族葬の参列辞退は、対象者と辞退する内容を曖昧にせず、短く丁寧に伝えることが重要です。
「家族葬で執り行います」「近親者のみで見送ります」という案内だけでは、参列を断っていることが相手に伝わらない場合があります。
参列を遠慮してもらいたいときは、次のように明記します。
基本の伝え方
葬儀は近親者のみで執り行います。誠に勝手ながら、ご参列はご遠慮くださいますようお願い申し上げます。
参列・香典・供花は分けて伝える
参列を辞退することと、香典や供花を辞退することは別です。すべて辞退する場合は、一つずつ具体的に書きます。
| 辞退するもの | 書き方の例 |
|---|---|
| 参列 | ご参列はご遠慮くださいますようお願い申し上げます。 |
| 香典 | 御香典は辞退させていただきます。 |
| 供花・供物 | 御供花・御供物につきましても辞退させていただきます。 |
香典は受け取るが参列だけを断る場合は、香典辞退の文言を入れません。家族で方針を決めてから連絡しましょう。
「故人の遺志」は事実である場合だけ使う
故人が生前に家族葬を希望していた場合は、「故人の遺志により」と書けます。遺族が相談して決めた場合は、「遺族の意向により」または「家族で相談のうえ」とするのが自然です。
式場と日時を記載しない方法もある
一般の参列を受け付けない場合、案内文に式場名や葬儀日時を記載しない方法があります。ただし、会社の忌引き申請などで必要な場合は、総務担当者や直属の上司に限って伝えてください。
会社・職場へ参列辞退を伝える文例
会社には忌引きの業務連絡と葬儀への参列辞退を分け、必要事項だけを簡潔に伝えます。
上司へ電話で伝える文例
直属の上司には、まず身内が亡くなったことと、休暇を希望する期間を伝えます。その後、葬儀を家族葬で行い、会社関係者の参列を辞退することを説明します。
上司への電話例
お疲れ様です。〇〇部の〇〇です。昨夜、実父が亡くなりました。葬儀の手配のため、〇月〇日から〇月〇日まで忌引休暇をいただきたく、ご連絡しました。
葬儀は遺族の意向により、近親者のみの家族葬で執り行います。誠に勝手ながら、会社の皆様のご参列と御香典・御供花は辞退させていただきます。
必要な手続きや引き継ぎについては、改めてメールでお送りします。ご迷惑をおかけしますが、よろしくお願いいたします。
総務・部署へ送るメール文例
件名:忌引休暇のご連絡(〇〇部・氏名)
〇〇部の皆様
お疲れ様です。〇〇部の〇〇です。
〇月〇日、実父〇〇が永眠いたしました。葬儀のため、〇月〇日から〇月〇日まで忌引休暇をいただきます。
葬儀は遺族の意向により、近親者のみで執り行います。誠に勝手ながら、ご参列ならびに御香典・御供花・御供物は辞退させていただきます。
業務の引き継ぎは、以下のとおりです。
・〇〇の対応:〇〇さんへ依頼済み
・緊急連絡先:〇〇
ご迷惑をおかけしますが、よろしくお願いいたします。
なお、本メールへの返信は不要です。
署名
会社からの参列申し出を断る文例
お気遣いいただき、ありがとうございます。
今回は近親者のみで静かに見送ることにしておりますので、誠に勝手ながら、ご参列はご遠慮いただけますと幸いです。お気持ちだけありがたく頂戴いたします。
取引先への連絡
休暇や担当変更によって取引先へ影響が出る場合は、業務上必要な範囲だけを伝えます。葬儀の日時や式場を知らせる必要はありません。
取引先への連絡例
私事で恐縮ですが、身内の不幸により、〇月〇日まで不在にいたします。期間中のお問い合わせは、〇〇が対応いたします。
ご不便をおかけしますが、何卒よろしくお願いいたします。
近所・町内会へ参列辞退を伝える文例
近所への案内では、参列を受け付けないことを明記し、必要がなければ式場と日時を伏せます。
町内会長へ伝える文例
〇月〇日、父〇〇が亡くなりました。
葬儀は家族のみで執り行いますので、町内の皆様には、ご参列と御香典・御供花を辞退する旨をお伝えいただけますでしょうか。
混乱を避けるため、式場名と日時は回覧しないようお願いいたします。
回覧板・掲示用の訃報文例
訃報
住民の皆様へ
〇〇町〇丁目の〇〇〇〇儀
令和〇年〇月〇日に永眠いたしました。
葬儀は遺族の意向により、近親者のみで執り行います。誠に勝手ながら、一般の方のご参列ならびに御香典・御供花・御供物は辞退させていただきます。
生前に賜りましたご厚情に深く感謝し、謹んでご通知申し上げます。
喪主 〇〇〇〇
友人・知人へ参列辞退を伝える文例
友人には堅すぎる表現を避けながら、家族だけで行うことと参列辞退を明確に伝えます。
LINEやメールで一斉に伝える文例
急な連絡で驚かせてしまい、ごめんなさい。
父〇〇が、〇月〇日に亡くなりました。
葬儀は家族だけで静かに執り行います。申し訳ありませんが、参列は遠慮していただければと思います。香典やお花についても、気を遣わないでください。
落ち着きましたら、改めて連絡します。返信は不要です。
親しい友人へ個別に伝える文例
温かい言葉をありがとう。気持ちが本当にうれしいです。
今回は家族だけで静かに見送りたいと考えているため、親族以外の参列は皆さんに遠慮していただいています。
勝手を言って申し訳ないけれど、当日は心の中で手を合わせてもらえたらありがたいです。
参列したいと言われたときの断り方
参列したいと言ってくれて、本当にありがとうございます。
ただ、今回は近親者のみで執り行うことを家族で決めています。大変申し訳ありませんが、ご参列はご遠慮いただけますでしょうか。
お気持ちだけありがたく受け取らせてください。
香典・供花も辞退するときの文例
香典や供花も受け取らない場合は、参列辞退とは別に一つずつ具体的に記載します。
すべて辞退する正式な文例
葬儀は遺族の意向により、近親者のみで執り行います。
誠に勝手ながら、ご参列ならびに御香典・御供花・御供物は辞退させていただきます。何卒ご理解賜りますようお願い申し上げます。
香典だけを辞退する文例
ご参列につきましては、心よりお待ちしております。
なお、誠に勝手ながら、御香典につきましては辞退させていただきます。お気持ちだけありがたく頂戴いたします。
供花だけを辞退する文例
誠に勝手ながら、式場の都合により御供花・御供物は辞退させていただきます。何卒ご理解くださいますようお願い申し上げます。
辞退後に香典や供花が届いた場合
辞退を伝えた後に届いた場合は、相手の気持ちに配慮し、家族の方針に沿って対応します。
対面で差し出された場合
受付では、「お気持ちはありがたいのですが、遺族の意向により辞退しております」と丁寧に伝えます。相手が強く希望する場合に受け取るかどうかは、受付担当者だけで判断せず、喪主や葬儀社と事前に方針を決めておきましょう。
現金書留で香典が届いた場合
受け取る場合は、お礼状を送り、地域や金額に応じて3分の1から半額程度の返礼品を用意するのが一般的です。
家族の方針として受け取らない場合は、現金を返送し、辞退の意向と感謝を記した手紙を添えます。受け取る場合も返送する場合も、相手を責める表現は避けてください。
供花が式場へ届いた場合
供花は設置前であれば辞退できることがあります。すでに手配済みの場合の対応は式場によって異なるため、葬儀社へ確認してください。受け取った場合は、葬儀後にお礼を伝えます。
家族葬の参列辞退でよくある質問
参列辞退は失礼ではありませんが、早めに分かりやすく伝え、相手を迷わせないことが大切です。
家族葬への参列を断るのは失礼ですか?
失礼にはあたりません。家族だけで見送る方針を丁寧に伝え、参列を受け付けないことを明記しましょう。
「家族葬で行います」だけでは不十分ですか?
相手が参列してよいのか判断できない場合があります。「ご参列はご遠慮ください」と明記する方が確実です。
香典や供花も必ず辞退する必要がありますか?
必ず辞退する必要はありません。参列だけを断り、香典や供花は受け取ることもできます。家族で方針を統一してください。
家族葬の連絡はいつ行えばよいですか?
参列を依頼しない相手には、葬儀前に知らせる方法と葬儀後に報告する方法があります。事前に連絡する場合は、参列辞退を明確に記載します。
返信不要と書いても問題ありませんか?
問題ありません。「ご返信には及びません」「返信は不要です」と添えると、相手の負担を減らせます。
少人数で行える式場も確認しておこう
家族だけで静かに見送るには、式場の広さ、貸切の可否、アクセスを事前に確認します。
参列者を限定しても、式場が大きすぎると寂しく見えたり、ほかの葬儀の参列者と動線が重なったりする場合があります。少人数向けの式場を選ぶときは、会場の広さ、貸切の可否、控室、駐車場、交通アクセスを比較してください。
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まとめ:参列辞退は明確かつ丁寧に伝えよう
家族葬で参列を断るときは、家族だけで行うことと辞退する内容を具体的に伝えましょう。
「家族葬で行います」だけでは、相手が参列してよいのか迷う場合があります。参列を断る場合は、「ご参列はご遠慮ください」と明記します。
香典や供花も辞退する場合は、それぞれ個別に記載してください。会社・近所・友人との関係に合わせて言葉遣いを調整し、早めに伝えることが相手への配慮につながります。
参考情報
葬儀の案内や香典辞退は地域差もあるため、葬儀社や勤務先の規定も確認してください。
参考文献・公的機関リンク集
当サイト『家族葬の判断ガイド』の記事は、以下の公的機関の情報や法令に基づき作成しています。


