家族葬で「香典・供花・弔電は辞退します」と案内していても、当日に香典を差し出されたり、供花や弔電が届いたりすることがあります。
このとき大切なのは、香典・供花・弔電を一括りにせず、何を辞退するのかを明確に伝えることです。「ご厚意は辞退します」だけでは、相手がどこまで辞退対象なのか判断できません。
この記事では、香典・供花・弔電を辞退するときの文例、受付での断り方、会社への伝え方、辞退したのに届いた場合の対応まで整理します。
この記事の結論
辞退する場合は「香典・供花・供物・弔電」のうち何を受け取らないのかを具体的に伝えます。当日手渡された場合は一度丁寧に辞退し、すでに届いたものは状況に応じて受け取り、お礼や返礼を検討します。
香典・供花・弔電を辞退するときは対象を明確にする
「香典辞退」だけでは供花や弔電まで辞退したことにはならないため、受け取らないものを具体的に案内します。
家族葬では香典を辞退するケースがありますが、香典・供花・供物・弔電はそれぞれ別の弔意の表し方です。
たとえば「ご香典は辞退申し上げます」とだけ書いた場合、相手は「供花や弔電なら送ってもよい」と受け取る可能性があります。すべて辞退したい場合は、対象を列挙した方が誤解を防げます。
| 辞退したいもの | 案内の例 |
|---|---|
| 香典のみ | ご香典につきましては辞退申し上げます。 |
| 香典・供花・供物 | ご香典・ご供花・お供物は辞退申し上げます。 |
| 香典・供花・供物・弔電すべて | 誠に勝手ながら、ご香典・ご供花・お供物・ご弔電は辞退申し上げます。 |
家族葬で香典辞退を案内するタイミングや書き方を詳しく確認したい方は、家族葬で香典を辞退するときの伝え方・文例も参考にしてください。
受付で香典の受け取りを断る文例
受付で香典を差し出された場合は、相手の気持ちへの感謝を伝えたうえで、家族の方針として丁寧に辞退します。
案内状で辞退を伝えていても、参列者が香典を持参することはあります。受付担当者には、あらかじめ同じ文言で対応してもらうよう共有しておくと安心です。
基本の断り方
お気持ちは大変ありがたいのですが、故人ならびに遺族の意向により、ご香典は辞退させていただいております。お気持ちだけありがたく頂戴いたします。
もう一度差し出された場合
ご丁寧なお心遣いをありがとうございます。皆さまから一律に辞退させていただいておりますので、どうぞお気持ちだけ頂戴させてください。
「受け取れません」「いりません」と直接的に言うより、感謝と辞退理由を一緒に伝える方が角が立ちにくくなります。
供花を辞退するときの伝え方
供花を受け取らない場合は、訃報連絡の段階で明記し、葬儀社にも供花辞退の方針を共有しておきます。
供花は葬儀社や花店を通じて式場へ直接届けられることがあります。そのため、遺族だけでなく葬儀社にも「供花は受け付けない」と伝えておくことが重要です。
親族・友人への文例
誠に勝手ながら、故人の遺志により、ご香典ならびにご供花・お供物は辞退申し上げます。お気持ちだけありがたく頂戴いたします。
会社への文例
葬儀は家族葬にて執り行います。誠に恐縮ですが、ご香典・ご供花・お供物につきましては辞退させていただきますので、関係部署の皆さまにもお伝えいただけますと幸いです。
弔電を辞退するときは「弔電」まで明記する
香典や供花だけを辞退しても弔電辞退とは伝わらないため、弔電も不要なら案内文に明記します。
検索でも「弔電辞退 お気持ちだけ」「香典 弔電 辞退」といった疑問が多く見られます。弔電まで辞退する場合は、曖昧な表現を避けてください。
弔電も含めてすべて辞退する文例
誠に勝手ながら、ご香典・ご供花・お供物・ご弔電につきましては辞退申し上げます。皆さまのお気持ちだけありがたく頂戴いたします。
会社からの弔電を断る文例
お気遣いいただきありがとうございます。家族の意向により、ご香典・ご供花・ご弔電はすべて辞退しております。お気持ちだけありがたく頂戴いたします。
辞退したのに香典・供花・弔電が届いたときの対応
辞退を伝えていても届くことはあるため、無理にその場で返そうとせず、品目と届き方に応じて対応します。
香典を手渡しされた場合
まず一度は丁寧に辞退します。相手が辞退の案内を知らなかった可能性もあるため、責めるような言い方は避けましょう。
そのうえで、遺族側の方針として受け取らないのであれば、受付全体で対応を統一します。人によって受け取ったり断ったりすると、参列者に戸惑いを与えるためです。
郵送で香典が届いた場合
すでに受け取った香典は、送り主の氏名・住所・金額を記録し、お礼を伝えます。返礼をどうするかは、地域の慣習、相手との関係、香典返し辞退の有無などを踏まえて判断します。
辞退していたからといって、受け取った現金を必ず送り返さなければならないわけではありません。反対に、必ず受け取らなければならないという決まりもありません。迷う場合は葬儀社へ確認してください。
供花が式場へ届いた場合
式場へ到着した供花は、まず葬儀社へ確認します。設置前でキャンセルや返送について確認できる場合もあれば、すでに手配が完了している場合もあります。
受け取って飾る場合は、送り主を記録し、葬儀後にお礼を伝えます。
弔電が届いた場合
弔電は、辞退を案内していても手配済みで届くことがあります。受け取った場合は、送り主を確認しておき、必要に応じて後日お礼を伝えます。
会社から香典・供花・弔電が届く場合の注意点
会社関係は個人名義と会社名義で扱いが異なることがあるため、送り主と社内規定を確認してから対応します。
会社からの香典や供花には、上司・同僚個人からのものと、会社や部署の慶弔制度によるものがあります。
会社名義の香典や供花は福利厚生・慶弔規定に基づいて手配されていることもあるため、個人からの香典と同じ扱いになるとは限りません。受け取った場合は、名義を正確に記録してください。
勤務先へ訃報を伝える時点で辞退の意向を伝えておくと、社内での手配前に止めてもらいやすくなります。
受け取った場合のお礼と香典返し
辞退後に香典などを受け取った場合は送り主を記録し、返礼の要否と時期を確認して対応します。
香典を受け取ったからといって、全国一律に「必ず半額を返す」と決まっているわけではありません。香典返しは地域差があり、相手から「返礼不要」と伝えられている場合もあります。
一般的には、いただいた金額や地域の慣習を踏まえて返礼品を用意しますが、迷う場合は葬儀社や地域の慣習に詳しい親族へ確認すると安心です。
香典返しの時期や金額の目安を確認したい方は、香典返しの時期・金額・マナーも参考にしてください。
香典・供花・弔電の辞退に関するよくある質問
辞退のトラブルを防ぐには、受け取らないものを具体的に伝え、家族と受付で対応を統一することが重要です。
香典辞退と書けば供花も辞退したことになりますか?
なりません。供花も受け取らない場合は「ご香典・ご供花は辞退申し上げます」のように両方を明記してください。
弔電も断りたい場合はどう書けばよいですか?
「ご香典・ご供花・お供物・ご弔電は辞退申し上げます」と、弔電まで明記します。
「お気持ちだけ頂戴します」は失礼ですか?
失礼な表現ではありません。先に「お心遣いありがとうございます」と感謝を伝えたうえで使うと、より丁寧です。
香典辞退をしたのに持ってきた人から受け取ってもよいですか?
家族の方針によります。ただし受付で人によって対応を変えると混乱しやすいため、基本方針を事前に決めておくことをおすすめします。
辞退したのに郵送で香典が届いたら返送するべきですか?
必ず返送しなければならない決まりはありません。受け取った場合はお礼を伝え、返礼について検討します。家族の方針として受け取らない場合は、相手との関係にも配慮して対応を決めてください。
まとめ:辞退するものを明記し、届いた後は柔軟に対応する
香典・供花・弔電の辞退では、対象を明記して事前に伝え、届いた場合は相手への感謝を忘れず対応します。
「香典辞退」だけでは供花や弔電まで断ったことが伝わらない場合があります。すべて辞退するなら、香典・供花・供物・弔電をそれぞれ明記してください。
また、辞退を伝えていても、相手が善意で手配してしまうことはあります。その場合は一律に「返す」「受け取る」と決めつけず、届き方や相手との関係、家族の方針に応じて判断しましょう。
参考文献・公的機関リンク集
当サイト『家族葬の判断ガイド』の記事は、以下の公的機関の情報や法令に基づき作成しています。


