「親が互助会に入っているけれど、家族葬にするならどうすればいい?」
「解約したいけれど、積み立てたお金がどれくらい戻るのか分からない」
毎月一定額を積み立て、将来の結婚式や葬儀などのサービスに利用する「冠婚葬祭互助会」。家族葬を検討する段階になり、「このまま互助会を利用するべきか、それとも解約して別の葬儀社を選ぶべきか」と迷う方もいるでしょう。
結論からいうと、互助会は契約内容に応じて解約できますが、払込金の全額がそのまま返金されるとは限りません。
解約時の返戻金は、払込額や契約時期、約款などによって異なります。また、加入している互助会で家族葬向けのプランを利用できる場合もあるため、解約だけを先に決めるのではなく、現在の契約内容と他社の葬儀費用を比較して判断することが大切です。
この記事では、互助会を解約するときに確認したい返戻金・手数料・手続きの流れと、家族葬を選ぶ場合の考え方を整理します。
互助会は解約できる?まず契約約款と手続きを確認しよう
冠婚葬祭互助会は契約解除の手続きが定められており、まず加入時の約款を確認することが大切です。
冠婚葬祭互助会は、割賦販売法上の「前払式特定取引」に該当する場合があり、契約約款には解約に関する手続きが定められています。
経済産業省の資料でも、契約者が必要と認める場合に契約を解除できる旨や、その手続きについて約款に定めることが示されています。
そのため、「互助会だから絶対に解約できない」というものではありません。
ただし、実際の手続き方法や必要書類は互助会ごとに異なるため、加入者証や契約約款を確認したうえで問い合わせましょう。
解約理由を詳しく説明しなければならないとは限らない
解約を申し出た際に、理由を尋ねられることがあります。
その場合でも、無理に細かな事情まで説明する必要はありません。
「契約を見直したい」
「今後利用する予定がなくなった」
「家族で相談して解約することにした」
など、解約の意思を簡潔に伝えればよいでしょう。
引き留めの提案を受けた場合も、その場ですぐ判断せず、
「一度家族で検討します」
と持ち帰って問題ありません。
解約すると手数料などが差し引かれる場合がある
互助会の掛金は、銀行の預貯金とは性質が異なります。
将来、契約で定められた冠婚葬祭サービスを利用するための前払金であるため、サービスを利用せずに解約する場合は、契約約款に基づいて所定の費用が差し引かれることがあります。
解約手数料が一律に「払込額の15%」「20%」と決まっているわけではありません。
経済産業省の消費者相談事例でも、返戻金は支払回数や支払額などに応じて約款に定められているとされています。
解約前には、次の3点を確認しましょう。
- これまでの払込総額
- 現在の解約返戻金
- 差し引かれる費用とその計算方法
金額に疑問がある場合は、互助会側に計算根拠を確認してください。
いくら戻ってくる?解約返戻金は契約ごとに異なる
解約返戻金には全国共通の固定割合はなく、契約約款とこれまでの払込状況によって金額が変わります。
以前は「30万円積み立てていれば約24万〜25万5,000円戻る」といった計算例を掲載していましたが、このような一律の計算はできません。
実際の返戻金は、契約した互助会や加入時期、コース、支払回数などによって異なります。
そのため、解約を検討するときは次のように確認するのが確実です。
互助会へ確認したい3項目
- これまでの払込総額はいくらか
- 今日解約した場合の返戻金はいくらか
- 返戻金から差し引かれる費用の内訳は何か
「解約すると損だから、そのまま利用した方がよい」とも、「手数料を払ってでも必ず解約した方がよい」とも一概には言えません。
現在の互助会契約で利用できる葬儀内容と、別の葬儀サービスを利用した場合の見積もりを比べて判断しましょう。
解約するか迷ったら葬儀費用を比較する
たとえば、現在の積立金を利用して家族葬を行う場合、
- 積立金がどの費用に充当されるか
- プラン外で追加になる費用は何か
- 式場使用料や火葬料は含まれるか
- 希望する人数・内容で総額はいくらになるか
を確認します。
そのうえで、互助会を利用しない場合の葬儀プランと比較すると、どちらが自分たちに合っているか判断しやすくなります。
「積立金を使えるから互助会の方が安い」とは限りませんし、逆に「他社へ変更すれば必ず安くなる」とも限りません。
解約返戻金と葬儀総額を分けて比較することがポイントです。
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互助会と他社の家族葬を比較したい方は、「ソファミ(旧・家族葬のこれから)」の口コミ・料金・追加費用の調査記事も参考にしてください。
解約前に確認したい「積立金をそのまま活用する」という選択肢
互助会を解約する前に、現在の積立金を家族葬や小規模葬に利用できないか確認しておきましょう。
「大きな葬儀は希望していない」
「できれば家族だけで送りたい」
という場合でも、必ずしも互助会を解約しなければならないとは限りません。
加入している互助会によっては、家族葬や小規模葬に対応したプラン・式場を利用できる場合があります。
まず契約先に、
- 家族葬に積立金を使えるか
- どのプランに充当できるか
- 積立金以外に必要な費用はいくらか
- 希望する式場を利用できるか
を確認しましょう。
その金額と、他社で家族葬を行った場合の見積もりを比較してから解約を決めても遅くありません。
家族葬向けの式場も含めて比較する
現在の契約だけでなく、近隣で利用できる家族葬向け式場やサービスも確認しておくと比較しやすくなります。
家族葬専門式場「はないろ」では、少人数の葬儀に対応した複数のプランが用意されています。
ただし、利用できる式場や条件は地域によって異なるため、現在の互助会契約と直接比較する場合は、それぞれの見積もり・対応エリア・料金に含まれる内容を確認してください。
互助会を解約するときの基本的な手続きの流れ
具体的な手続きは互助会ごとに異なりますが、契約内容の確認から返戻金の受取まで順番に進めます。
解約方法や必要書類は各互助会の約款によって異なります。
ここでは一般的に確認しておきたい流れを整理します。
1.加入者証・契約内容を確認する
まず、加入者証や契約書、会員証などを用意します。
確認したいのは、
- 契約者名
- 会員番号
- 契約コース
- 払込状況
です。
書類が見つからない場合は、契約先に本人確認の方法や契約内容の照会方法を確認してください。
2.解約方法と返戻金を確認する
契約先へ連絡し、
- 解約したいこと
- 必要な書類
- 現在の解約返戻金
- 返戻金の計算方法
を確認します。
書面での手続きが必要な場合は、申請書類を取り寄せて記入します。
本人確認書類や振込先口座など、必要書類は契約先の案内に従ってください。
3.返戻金の入金を確認する
経済産業省の資料では、購入者等から契約解除の申し出があった場合、一定の期間内に、既払金から契約の締結・履行のため通常要する費用を控除した額を払い戻すことが求められています。
また、近畿経済産業局の案内では、平成13年4月以降の契約について、解約申請書類を互助会側が受理してから45日以内に返金することが示されています。
「電話した日から必ず45日以内」と単純に判断せず、必要書類の受理日や契約内容を確認しましょう。
期日を過ぎても返金されない場合は、まず契約先へ状況を確認してください。
引き留めや解約トラブルがあったときの対応方法
解約手続きが進まない場合は、やり取りを記録し、必要に応じて公的な相談窓口を利用しましょう。
解約を申し出た際に、別のプランやサービスを提案されることがあります。
提案内容に納得できれば検討しても構いませんが、解約する意思が決まっている場合は、その旨を明確に伝えましょう。
「ほかのサービスに使える」と案内された場合
互助会によっては、葬儀以外の冠婚葬祭関連サービスを案内される場合があります。
ただし、使う予定のないサービスを無理に利用する必要はありません。
「利用予定があるか」
「解約した場合の返戻金はいくらか」
を比較して判断しましょう。
「解約すると手数料がかかる」と言われた場合
解約時に一定の費用が差し引かれること自体はあります。
重要なのは、その金額の根拠です。
返戻金の金額だけでなく、どのような計算でその金額になったのかを確認してください。
契約約款や返戻金の早見表などがある場合は、あわせて確認しましょう。
解約手続きが進まない場合の相談先
「解約書類を送ってもらえない」
「解約返戻金の計算根拠を説明してもらえない」
「何度連絡しても手続きが進まない」
といった場合は、やり取りの日時・担当者名・説明内容などを記録しておきましょう。
そのうえで、消費者ホットライン「188」や、経済産業省・各経済産業局の消費者相談窓口などへ相談する方法があります。
いきなり相手を威圧する目的で公的機関の名前を出すのではなく、まず事実関係を整理し、必要に応じて第三者へ相談するのが適切です。
互助会を続けるか解約するか迷ったときの判断ポイント
積立金だけで判断せず、返戻金・葬儀総額・希望する葬儀内容を並べて比較することが重要です。
互助会を解約するか、そのまま利用するか迷ったら、次の項目を並べて比較してみてください。
- 現在までの払込総額
- 解約した場合の返戻金
- 互助会を利用した場合の葬儀総額
- 積立金が充当される項目
- 追加料金になる項目
- 他社で同程度の家族葬を行った場合の見積もり
- 希望する式場・人数・葬儀形式に対応できるか
数字を並べてみると、「積立金があるから使うべき」「解約手数料があるから解約しない方がよい」といった印象だけで判断せずに済みます。
特に、家族葬を希望する場合は、1社だけで決めず、現在の互助会を含めて複数の選択肢を比較すると判断しやすくなります。
まとめ:互助会は解約前に返戻金と家族葬の総額を比較しよう
互助会は解約だけを先に決めず、返戻金と現在利用できる葬儀内容を確認してから比較することが大切です。
互助会は、契約内容に応じて解約手続きを行うことができます。
ただし、払込金がそのまま全額返金されるとは限らず、実際の返戻金や差し引かれる費用は契約約款によって異なります。
まずは、
- 現在の解約返戻金
- 互助会を利用した場合の葬儀総額
- 他社で家族葬を行った場合の総額
を確認しましょう。
「積み立てたから使わなければ損」「解約した方が必ず安い」と決めつけず、家族が希望する葬儀の形と費用を比較して選ぶことが、後悔を防ぐ近道です。
参考情報
互助会の解約や返戻金を確認するときは、契約約款と経済産業省などの公的情報をあわせて確認しましょう。



