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海洋散骨の費用とトラブル|「遺骨を撒く」法的ルールと業者の選び方

【葬儀後】手続き・供養
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「お墓を買うお金がないし、子供に負担をかけたくない」
「海が好きだった故人の希望で、海に還してあげたい」

近年、新しい供養の形として「海洋散骨(かいようさんこつ)」を選ぶ人が急増しています。
しかし、「海ならどこでも撒いていい」と思っていませんか?

実は、遺骨をそのまま海に撒くと「死体遺棄罪(したいいきざい)」に問われる可能性があります。また、海水浴場や漁場の近くで撒くことは条例やマナーで禁止されています。

本記事では、海洋散骨を行うための「粉骨のルール」と、業者に依頼する場合の「3つの料金プラン(5万円〜30万円)」について解説します。

勝手に撒くと犯罪?海洋散骨の法的ルール

海への散骨は、法務省の見解として「節度をもって行われる限り、処罰の対象としない」とされています。

この「節度」を守るために、以下の2つの絶対条件があります。

必須条件1:「粉骨(ふんこつ)」すること

遺骨をそのままの形で撒くことは絶対に許されません。専用の機械を使い、「2mm以下のパウダー状」になるまで粉砕する必要があります。

もし形が残ったまま撒いてしまうと、海中で発見された際に「事件(死体遺棄)」として警察に通報され、大騒動になるリスクがあります。

必須条件2:海岸から離れた「沖合」で行う

厚生労働省のガイドラインや自治体の条例により、散骨は「海岸から一定距離(数キロ)離れた沖合」で行うのが基本ルールです。

フェリーのデッキから撒いたり、防波堤や海水浴場の近くで撒いたりするのは、漁業関係者や観光客への迷惑となるため絶対にNGです。

業者に頼む場合の3つのプランと費用相場

個人で船を手配するのは難しいため、散骨専門の業者に依頼するのが一般的です。
予算と「立ち会うかどうか」で3つのプランに分かれます。

プラン名 費用相場 特徴
1. 委託(代行)散骨 5万円 〜 10万円 家族は乗船せず、業者が代理で散骨を行う。
最も安いが、お別れに立ち会えない。
後日、散骨証明書や写真が送られてくる。
2. 合同散骨 10万円 〜 20万円 複数の家族が同じ船に乗り合わせる。
費用を抑えつつ、自分たちの手で散骨できる。
他家との日程調整が必要。
3. チャーター散骨 20万円 〜 40万円 船を1隻貸し切って行う(クルージング葬)。
家族だけでゆっくりお別れができ、飲食も可能。
参加人数が多ければ割安になることも。

1. 委託(代行)散骨:5万〜10万円

「体力的に船に乗れない」「とにかく費用を抑えたい」という方向けです。遺骨を業者に郵送し、業者が責任を持って海へ還します。

自分たちの手で撒けないのがデメリットですが、散骨ポイントの緯度経度(GPS情報)や当日の写真を後日送ってくれる業者が多いです。

2. 合同散骨:10万〜20万円

数組の遺族が乗り合いバスのように同じ船に乗船します。それぞれの家族ごとに時間を区切って散骨を行います。

出航日時があらかじめ決まっているため、こちらの都合だけで日程を決められない点がデメリットです。

3. チャーター(貸切)散骨:20万〜40万円

船を貸し切るプライベートプランです。周囲に気兼ねなく、好きだった音楽をかけたり、会食をしたりしながらお別れができます。

一見高いですが、参加人数が多い場合(10名以上など)は、一人あたりの単価が合同散骨よりも安くなるケースがあります。

自分たちで船を借りてできる?(DIY散骨)

「友人がボートを持っているから」といって、安易に行うのは危険です。

可能だがハードルは高い

もし知人のプレジャーボートなどを使えるなら法的には可能ですが、「粉骨」だけは専門業者に依頼(1万〜3万円程度)する必要があります。

また、レンタルのボートや釣り船は、「遺骨を撒く」と伝えると、風評被害を恐れて断られるケースがほとんどです。

マナー違反によるトラブル

港(マリーナ)には、釣りやレジャーを楽しむ一般客もいます。そこに黒い喪服を着た集団が現れると、嫌がられたりトラブルになったりします。

散骨で乗船する際は、「平服(普段着)」で行くのが最低限のマナーです。

後悔しないために。散骨のデメリット

散骨は一度行うと、二度と遺骨は戻ってきません。よくある後悔についても知っておきましょう。

「お墓参り」ができない喪失感

すべてを海に撒いてしまうと、「お盆や命日に、どこに向かって手を合わせればいいかわからない」という喪失感に襲われる遺族がいます。

おすすめなのは、全骨を撒くのではなく、小さな骨壺に一部だけ残しておく「手元供養(てもとくよう)」や「分骨」をしておくことです。

これなら、自宅で手を合わせることができます。

親族の反対

古い世代の親族の中には、「骨を捨てるなんてとんでもない」と強い抵抗感を持つ人もいます。
独断で決行すると親族関係に亀裂が入るため、必ず事前に合意を得ておくことが重要です。

まとめ:散骨は「自然への回帰」。業者選びは慎重に

海洋散骨は、自然に還る美しい供養の形です。しかし、中には近海で適当に撒いてしまう悪質な業者も存在します。

「散骨エリア」を明確に提示しているか、粉骨の設備はしっかりしているか。
安さだけで選ばず、実績のある業者を選んで、故人の旅立ちをサポートしてあげてください。

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