家族葬の通夜を準備する中で、「通夜振る舞いはなしでもいい?」「会食の代わりに持ち帰り弁当を渡しても失礼ではない?」と迷う方も多いでしょう。
通夜振る舞いは、弔問への感謝を伝え、故人を偲ぶための席です。ただし、必ず会食形式で行わなければならないものではありません。地域や家の慣習を確認したうえで、会食を省略したり、持ち帰り弁当に切り替えたりする方法もあります。
この記事では、通夜振る舞いを省略するときの考え方、持ち帰り弁当を用意する場合の注意点、親族への伝え方、僧侶への対応まで解説します。
この記事の結論
通夜振る舞いは会食を必ず設ける必要はありません。省略する場合は親族へ事前に伝え、必要に応じて持ち帰り弁当を用意すると、当日の行き違いを防ぎやすくなります。
通夜振る舞いは「なし」でもいい?
通夜振る舞いは地域によって行わない場合もあり、家族葬で会食を省略すること自体に全国共通の決まりはありません。
通夜振る舞いとは、通夜の後に遺族が参列者へ食事や飲み物を用意する習慣です。弔問へのお礼や、故人との最後の食事を共にするという意味があります。
一方、通夜振る舞いの方法には地域差があります。一般社団法人全日本冠婚葬祭互助協会も、地域によって通夜振る舞いを行わないところがあり、近年は簡略化して折り詰めなどを持ち帰ってもらうケースもあると案内しています。
そのため、少人数の家族葬で会食を設けない選択も可能です。ただし、親族が「通夜後に食事がある」と考えている場合もあるため、事前に方針を共有しておくことが重要です。
通夜振る舞いを省略する3つの方法
会食を省略する場合は、何も用意しない方法だけでなく、持ち帰り弁当などに置き換える方法も選べます。
| 方法 | 向いているケース | 注意点 |
|---|---|---|
| 会食を設けない | 参列者が少ない、通夜終了が遅い | 食事なしであることを事前に伝える |
| 持ち帰り弁当を渡す | 会食時間を短くしたい、遠方の親族がいる | 持ち帰り時間や食品の保存に配慮する |
| 軽食だけ用意する | 短時間だけ故人を偲ぶ時間を設けたい | 人数と提供量を事前に確認する |
会食を完全に省略する
参列者が家族や近い親族だけで、全員が食事不要と理解している場合は、通夜後にそのまま解散する方法があります。
ただし、何も知らせず当日になって「食事はありません」と伝えると、親族が予定を立てにくくなります。通夜の案内と一緒に食事を設けないことを知らせておきましょう。
持ち帰り弁当に切り替える
会食の代わりに、通夜終了後に折り詰めや弁当を渡す方法があります。参列者が自宅や宿泊先で食事を取れるため、遠方の親族や高齢者に長時間残ってもらう必要もありません。
短時間の軽食にする
会食を完全になくすのではなく、寿司やサンドイッチなどを用意し、短時間だけ故人を偲ぶ方法もあります。人数が少ない家族葬では、形式よりも参列者の負担を考えて決めるとよいでしょう。
通夜振る舞いを持ち帰り弁当にする場合の注意点
持ち帰り弁当は便利ですが、人数・受け渡し時間・保存方法を確認してから手配することが重要です。
数量変更の期限を確認する
親族の人数が確定していない場合は、葬儀社や仕出し店へ「いつまで数量変更ができるか」を確認します。キャンセル条件も含めて確認しておくと安心です。
持ち帰り時間を考えて料理を選ぶ
遠方へ帰る親族に渡す場合は、自宅に着くまで時間がかかることがあります。生ものを多く含む弁当などは、季節や移動時間を考慮して手配先へ相談しましょう。
葬儀場への持ち込みが可能か確認する
式場によっては、指定業者以外の飲食物を持ち込めない場合があります。外部の弁当店へ注文する前に、葬儀社へ持ち込みの可否や持ち込み料を確認してください。
親族へ「通夜振る舞いなし」と伝える文例
食事を省略する場合は、通夜の前に短く明確に伝えると、親族が食事の予定を立てやすくなります。
会食を完全に省略する場合
なお、通夜終了後の通夜振る舞いの席は設けない予定です。恐れ入りますが、あらかじめご了承くださいますようお願いいたします。
持ち帰り弁当を用意する場合
通夜終了後の会食は行わず、お持ち帰りいただけるお弁当をご用意いたします。ご自宅などでお召し上がりください。
LINEや電話で親しい親族へ伝える場合
通夜の後は食事の席を設けず、そのまま解散する予定です。持ち帰りのお弁当はこちらで用意しますので、よろしくお願いします。
僧侶が会食しない場合は御膳料を確認する
僧侶を招く仏式葬儀では、通夜振る舞いを設けない場合の御膳料について寺院へ確認しておくと安心です。
一般社団法人全日本冠婚葬祭互助協会では、僧侶が通夜振る舞いを辞退した場合や、通夜振る舞いの席を設けない場合には、御膳料を包む方法を案内しています。
同協会では1万円程度を一つの目安としていますが、御膳料の考え方や金額は寺院、地域、付き合いによって異なります。菩提寺がある場合は寺院へ直接確認してください。
「通夜振る舞い」と「精進落とし」は別の食事
通夜振る舞いは通夜後、精進落としは火葬後などに行う食事で、どちらか一方だけを省略することもできます。
| 項目 | 通夜振る舞い | 精進落とし |
|---|---|---|
| 時期 | 通夜の後 | 火葬後・葬儀後など |
| 主な対象 | 参列者・親族など | 親族・僧侶など |
| 省略 | 地域・家族の方針により可能 | 地域・家族の方針により可能 |
精進落としとの違いや、両方の食事をどうするか迷っている方は、精進落としと通夜振る舞いの違い・食事のタイミングも参考にしてください。
通夜振る舞いを決めるときの5つの確認項目
食事の有無だけで決めず、親族の予定・地域慣習・式場ルール・費用まで確認すると失敗を防げます。
- 親族が通夜後の会食を想定していないか
- 地域や親族内に通夜振る舞いの慣習があるか
- 持ち帰り弁当を式場へ持ち込めるか
- 弁当や料理の数量変更はいつまで可能か
- 僧侶を招く場合、御膳料が必要か
食事の手配も含めて葬儀社に確認する
葬儀社へ相談するときは、料理代だけでなく持ち込み条件や数量変更の期限まで確認すると比較しやすくなります。
葬儀プランの料金に食事代が含まれていない場合、通夜振る舞いや精進落としは人数に応じた追加費用になります。料理の単価だけを見るのではなく、飲み物、配膳、サービス料、持ち込み料なども確認しましょう。
少人数向けの式場や料金プランも比較したい方は、家族葬「はないろ」の口コミ・評判|料金・プラン・割引の調査記事も参考にしてください。
通夜振る舞いに関するよくある質問
通夜振る舞いに全国一律の形式はないため、参列者と地域の慣習に合わせて判断します。
家族葬なら通夜振る舞いはなしでも大丈夫ですか?
家族葬だから必ず行う、または必ず省略するという決まりはありません。親族へ事前に伝え、地域の慣習も確認したうえで決めてください。
通夜振る舞いの代わりに弁当を持ち帰ってもらってもよいですか?
持ち帰りの折り詰めなどを通夜振る舞いの代わりにする方法があります。式場の持ち込み条件や食品の保存方法を確認して手配してください。
葬式のお弁当は持ち帰っても大丈夫ですか?
持ち帰り用として用意された弁当であれば問題ありません。ただし、会食用の料理を自己判断で持ち帰るのではなく、葬儀社や配膳担当者へ確認してください。
通夜振る舞いなしの場合、僧侶には何を渡しますか?
仏式で僧侶が会食しない場合、御膳料を渡すことがあります。金額や必要性は寺院・地域によって異なるため、菩提寺へ確認してください。
通夜振る舞いと精進落としを両方省略できますか?
一律の決まりはありません。ただし、親族が食事を想定していることもあるため、両方省略する場合は事前に知らせておきましょう。
まとめ:通夜振る舞いを省略するなら事前に伝える
通夜振る舞いは会食形式に限定されず、持ち帰り弁当や会食なしなど、家族の事情に合わせて決められます。
重要なのは、「食事を出すかどうか」よりも、親族や僧侶との認識を合わせておくことです。通夜振る舞いを省略する場合は、通夜前にその旨を伝えましょう。
持ち帰り弁当を選ぶ場合は、人数、保存方法、持ち込み条件、数量変更の期限を確認しておくと、当日の負担を減らせます。
参考情報
通夜振る舞いの慣習や僧侶への対応は、地域や寺院によって異なるため、公式情報とあわせて確認してください。


