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香典辞退のメリット・デメリット|「もらわない」と実は持ち出しが増える理由

【費用】お金・制度
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家族葬を検討する際、「参列者に負担をかけたくない」「香典返し(お返し)の手配が面倒」という理由で、香典を辞退しようと考えていませんか?

お気持ちは分かりますが、少し計算してみてください。
実は、香典を辞退すると、葬儀の最終的な「実質負担額(持ち出し)」は数十万円単位で跳ね上がります

「安く済ませるつもりで家族葬にしたのに、結果的に自分の貯金からの支払いが一番多くなってしまった」というケースは非常に多いのです。

本記事では、香典を受け取る場合と辞退する場合の「収支シミュレーション」を公開し、経済的なメリット・デメリットを徹底比較します。

【事実】香典辞退は「節約」にはならない

まず、香典というシステムの本来の意味を理解しておきましょう。

香典は「相互扶助」。葬儀費用の補填になる仕組み

昔から葬儀には多額の費用がかかりました。それを一家族だけで負担するのは大変なため、地域や親族がお金を出し合って助ける「相互扶助(助け合い)」の仕組みとして定着したのが香典です。

つまり、香典を辞退するということは、「周りからの助けを拒否して、葬儀費用を全額自分で払う」と宣言しているのと同じことなのです。

「香典返し」の費用を引いても、手元には半分残る

「でも、お返し(香典返し)にお金がかかるから、プラスマイナスゼロでは?」と思うかもしれません。
一般的に、香典返しは「半返し(頂いた額の半額)」が相場です。

つまり、1万円頂いたら5千円の品物を返します。残りの5千円は、そのまま葬儀費用の支払いに充てることができます。ゼロにはなりません。

【収支比較】「受け取る」vs「辞退する」どっちが得?

論より証拠です。具体的な数字でシミュレーションしてみましょう。

【前提条件】
・葬儀費用総額:100万円
・参列者:20名(親族・親友)
・香典相場:1人1万円と仮定(計20万円)

項目 パターンA:
受け取る場合
パターンB:
辞退する場合
① 葬儀費用 100万円(支出) 100万円(支出)
② 香典返し費用 10万円(支出)
※20万円の半返し
0円
※用意不要
③ 香典収入 ▲20万円(収入) 0円
★ 実質負担額
(手出し金額)
90万円 100万円

結論:辞退すると10万円損をする

このケースでは、辞退することで10万円多く貯金から支払うことになります。
もし参列者が増えたり、親族から3万円・5万円といった高額の香典があったりした場合、この差額はさらに広がります。

お金だけじゃない?香典辞退のメリット・デメリット

もちろん、お金以外の面でのメリットもあります。両方を天秤にかけて判断してください。

メリット:香典返しの選定・配送手配の手間がゼロ

香典を受け取ると、後日「誰からいくら頂いたか」をリスト化し、金額に応じたお返し(カタログギフトやお茶など)を選んで配送手配をする必要があります。
辞退すれば、この事務作業は一切発生しません。精神的・時間的な負担がなくなるのは大きなメリットです。

デメリット:参列者を「モヤモヤ」させてしまう

参列者にとって、香典を持っていかないというのは意外と勇気がいるものです。
「本当に手ぶらでいいのか?」「常識がないと思われないか?」と不安にさせたり、当日受付で「受け取る・受け取らない」の問答になったりするリスクがあります。

最大のリスク:後日、個別に「書留」やお供えが届く

これが最も避けるべき「逆効果」のパターンです。
当日辞退されたため、義理堅い人が後日、現金書留やお菓子を自宅に送ってくることがあります。
こうなると、結局個別にお礼状を書いたりお返しを用意したりする必要が出てきて、「葬儀当日にまとめて受け取ってお返しした方が、よっぽど楽だった」という事態になりかねません。

それでも「辞退」を選ぶならやるべき対策

経済的な損得よりも「手間を省きたい」「借りをとっておきたくない」という理由で辞退を選ぶ場合は、中途半端にせず徹底してください。

案内状に「固くご辞退申し上げます」と強めに書く

「お気持ちは辞退します」などの柔らかい表現ではなく、「故人の遺志により、御香典・御供花・御供物の儀は、固くご辞退申し上げます」と明確に記載します。

受付は設置せず、記帳のみにする

受付で香典袋が見えると、他の人も「出したほうがいいのかな」と迷います。
受付係には「記帳のみお願いします」と案内させ、現金のやり取りが発生しない空気を作ります。

もし無理やり渡されたら?→ありがたく頂戴するのがマナー

どれだけ断っても「どうしても」と渡してくる方はいます。
その場合は、頑なに拒否して恥をかかせるのではなく、「お気持ち、ありがたく頂戴いたします」と受け取るのが大人のマナーです。
その方に対してだけ、後日個別にお返しをすれば問題ありません。

まとめ:経済的余裕があるなら「辞退」も選択肢の一つ

香典辞退は、一見スマートで現代的に見えますが、経済的には「持ち出しが増える選択」です。

  • 予算に余裕があり、事後の手間を一切なくしたい人辞退推奨
  • 少しでも葬儀費用の足しにして、負担を減らしたい人受取推奨

「面倒だから」という理由だけで安易に辞退せず、ご自身の家計状況と照らし合わせて決断してください。

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