「葬儀費用は、式が終わってすぐに現金で払わなければならない」
そう思い込んで、金策に走り回っていませんか?
確かに昔は現金一括が常識でしたが、現在は多くの葬儀社で「クレジットカード決済」や「葬儀ローン(分割払い)」が利用可能です。
突然の出費で手元の貯金を切り崩したくない場合や、一時的に現金が足りない場合でも、きちんと見送る方法はあります。
本記事では、葬儀ローンの「審査基準・金利」と、クレジットカード払いでよくある「限度額トラブル」の回避法について解説します。
葬儀代はいつ払う?基本は「1週間以内に現金一括」
まず、一般的な葬儀費用の支払いルールを確認しておきましょう。
昔ながらの慣習だが、変化してきている
従来は、葬儀終了後「1週間以内(早ければ翌日)」に、銀行振込や現金持参で一括払いするのが通例でした。
これは、「いただいた香典を支払いに充てる」という考え方がベースにあったからです。
しかし、香典を辞退する家族葬が増えたことや、手元に現金を置かないキャッシュレス化が進んだことで、多くの葬儀社が柔軟な支払い方法に対応し始めています。
【重要】お布施は「現金」が必須
葬儀社への支払いはカードやローンが使えても、僧侶へ渡す「お布施」だけは、その場で現金手渡しが原則です。
お布施の分(10万〜30万円程度)の現金だけは、必ず手元に残しておく必要があります。
現金がない時の選択肢1:葬儀ローン(分割払い)
「手持ちがないけれど、毎月の分割なら払える」という場合、葬儀専用のローンが利用できます。
葬儀社の窓口で申し込める(JACCS、オリコなど)
銀行に行く必要はありません。葬儀社が提携している信販会社(JACCS、オリコ、アプラスなど)のローンを、打ち合わせの際にその場で申し込むことができます。
審査スピードは非常に早く、タブレットや書類で申し込みをしてから最短30分〜1時間程度で結果が出ます。
審査基準と金利相場(年率8〜15%前後)
審査は一般的なショッピングローンと同様です。
定職に就いていて安定した収入があれば通りやすいですが、過去にクレジットカードの滞納があるなど「信用情報(ブラックリスト)」に傷がある場合は、審査に通らない可能性があります。
【金利と返済シミュレーション】
葬儀ローンの金利は、住宅ローンなどに比べると高め(実質年率 8%〜15%程度)です。
例:100万円を借りて「36回払い(3年)」にした場合
- 借入額: 100万円
- 実質年率: 10.0%(仮定)
- 月々の返済額: 約32,300円
- 支払総額: 約116万円(利息分 16万円)
※あくまで概算です。金利手数料として総額が増える点は理解しておきましょう。
現金がない時の選択肢2:クレジットカード払い
手持ちのクレジットカードで支払う方法です。
審査などの手間がなく、ポイントも貯まるため利用者が増えていますが、大きな落とし穴があります。
ポイントが貯まるメリットはあるが…
100万円の支払いを還元率1%のカードで決済すれば、1万円分のポイントが付きます。
これは大きなメリットですが、それ以上に「決済エラー」のリスクに注意が必要です。
最大の落とし穴「利用限度額」に注意
一般的なクレジットカードの利用限度額(ショッピング枠)は、30万円〜50万円、ゴールドカードでも100万円程度です。
普段の買い物では問題なくても、葬儀費用(80万〜150万円)を一括決済しようとすると、「限度額オーバー」でエラーになります。
【対策:カード会社へ「一時増枠」を申請する】
支払う前にカード会社のコールセンターへ電話をし、「葬儀費用で〇〇万円使いたいので、一時的に限度額を上げてほしい」と申請してください。
冠婚葬祭の理由であれば、一時的な増枠(一時増枠)の審査は通りやすい傾向にあります。
※審査に1〜2日かかる場合もあるため、早めの連絡が必要です。
どうしても審査に通らなかったら?
ローン審査に落ち、カードの限度額も足りない場合の最終手段です。
香典で払える分だけ「内金」として入れる
全額の後払いが難しいなら、葬儀社に正直に相談しましょう。「頂いた香典(例えば50万円)を先に『内金』として払い、残りは親族に借りて来月払います」といった交渉に応じてもらえる場合があります。
一番良くないのは、払えないことを隠して契約し、後で連絡が取れなくなることです。
公的貸付制度(生活福祉資金貸付)は時間がかかる
社会福祉協議会が行っている「生活福祉資金貸付制度」でお金を借りる方法もありますが、これはおすすめできません。
申請から融資実行までに数週間〜1ヶ月以上かかるため、通常1週間以内とされる葬儀の支払い期限には間に合わないからです。
まとめ:お金の不安は、契約前に正直に話そう
「お金の話をするのは恥ずかしい」と思うかもしれませんが、葬儀社は慣れています。契約のハンコを押す前に、「現金一括は厳しいです」「ローンを使いたいです」と正直に伝えてください。
そうすれば、予算内で収まるようにプランを調整したり、利用可能なローン会社を探してくれたりと、解決策を一緒に考えてくれます。無理をして契約することだけは避けましょう。
参考文献・公的機関リンク集
当サイト『家族葬の判断ガイド』の記事は、以下の公的機関の情報や法令に基づき作成しています。

