祖父母(または曽祖父母)の家族葬を行う際、孫やひ孫を参列させるべきか迷う方は多いです。
「学校を休ませてまで連れて行くべき?」
「赤ちゃんが泣いて式の邪魔にならないか心配…」
「受験生だから勉強を優先させた方がいい?」
結論から言えば、可能な限り参列させてあげることを強くおすすめします。
お葬式は、子供たちが「命の尊さ」や「家族の絆」を肌で感じる、二度とない機会だからです。
本記事では、学校の「忌引(きびき)」の扱いから、年齢別の参列判断、そして子供の服装や当日のマナー対策まで、親御さんが知っておくべき情報をすべて解説します。
【結論】家族葬なら「孫・ひ孫」も全員参列が基本
まず、遠慮する必要は全くありません。「家族葬」という形式こそが、お子様の参列に最も適しているからです。
家族葬は「身内だけ」。子供が泣いても誰も気にしない
一般葬の場合、会社関係者などの参列者が多く、「子供が騒いだら迷惑になる」と躊躇してしまうのも無理はありません。
しかし、家族葬に集まるのは、気心の知れた親族だけです。
赤ちゃんが泣こうが、小さな子が歩き回ろうが、「ひ孫の元気な声が聞けて、じいちゃんも喜んでるな」と温かく受け入れてもらえます。誰に気兼ねすることなく、最後のお別れをさせてあげてください。
最期のお別れは「命の教育」の場でもある
棺に入ったおじいちゃん・おばあちゃんの冷たさに触れ、火葬をしてお骨になるのを見る。 これは、言葉では教えられない「人間はいつか死ぬ」「だから今を大切に生きる」という究極の学びになります。
「怖がるかも」と心配するよりも、家族みんなで悲しみを共有する経験の方が、子供の心の成長にとって遥かに重要です。
学校・仕事は休ませていい?「忌引」の常識
「学校を休ませるのは気が引ける」という方もいますが、葬儀は正当な欠席理由(忌引)になります。
祖父母の葬儀は「忌引扱い」になるのが一般的
多くの学校や企業では、親等に応じた忌引日数が定められています。
| 対象(故人) | 忌引日数の目安 |
|---|---|
| 祖父母 | 1日〜3日 (※遠方の場合は往復日数が加算されることも) |
| 曽祖父母(ひいおじいちゃん等) | 規定なし〜1日 (※要確認) |
※公立小中学校の場合、曽祖父母の忌引規定がないことが多いですが、「葬儀参列のための欠席」として連絡すれば、欠席扱いにならず配慮してくれる学校がほとんどです。
学校への連絡方法と伝え方
担任の先生へ電話または連絡帳で伝えます。 「祖父の葬儀のため、〇日と〇日をお休みさせてください」と伝えればスムーズです。 ※高校生以上の場合、後日「会葬礼状」などの提出を求められることがありますので、葬儀社から受け取っておきましょう。
例外:受験直前や重要な仕事がある場合は「欠席」も正解
無理強いは禁物です。特に入試直前や、絶対に外せない仕事がある場合は、欠席しても不義理にはなりません。
その場合は、お子さんに「おじいちゃんは、〇〇くんが試験に合格することを一番望んでいるから、勉強を頑張ることが供養になるよ」と伝えてあげてください。
【年齢別】参列時の注意点と対策グッズ
年齢ごとの「困った」を防ぐためのポイントをまとめました。
乳幼児(0〜3歳):授乳室・オムツ替えスペースの事前確認
葬儀会館には、親族控室(和室やベッドルーム)があることが一般的です。 事前に葬儀社へ「赤ちゃんがいる」と伝えておけば、授乳やオムツ替えができる個室スペースを確保してくれます。
未就学児・低学年:飽きて騒ぐ対策
葬儀(読経)は30分〜1時間かかります。子供がじっとしているのは不可能です。 以下の対策グッズを持参しましょう。
- 音の出ないおもちゃ・絵本
- 一口サイズのお菓子(グミなど)
- 動画が見られるタブレット(※必ず音声をオフにするかイヤホンで)
もし子供が飽きて騒ぎ出しそうになったら、お焼香だけ済ませて、ロビーや控室に避難しても全く問題ありません。無理に座らせておく必要はありません。
子供の服装マナー|制服がない場合は?
急なことで一番困るのが子供の服です。基本ルールを押さえましょう。
制服があればそれが「正装」
幼稚園から高校生まで、学校の制服があるなら、それが最も格式高い「正装」です。喪服を用意する必要はありません。
【注意点】
派手な色のリボンやネクタイが制服の一部である場合は、そのままで構いません。
靴下は、できれば「黒・紺」等の地味な色に履き替えるとベターですが、学校指定が白なら白でもOKです。
制服がない場合(未就学児・大学生)の「平服」選び
制服がない場合は、手持ちの服から「地味な色」を選んでコーディネートします。
- 色味: 黒、紺、グレー、白。
- NGな服: キャラクターが大きく描かれた服、ジャージ、フード付きパーカー。
- 靴: ローファーやスニーカーでOK。(※光る靴や、歩くと音が鳴る靴は避ける)
「西松屋」や「ユニクロ」などで、黒っぽいポロシャツやズボンを揃えれば十分です。たった1回のために高価な子供用喪服を買う必要はありません。
まとめ:迷ったら「連れて行く」。後で思い出話ができるように
子供を葬儀に連れて行くのは、親御さんにとっては確かに大変です。 しかし、子供が大きくなった時、「おじいちゃんの最期、ちゃんとみんなで見送ったんだよ」と思い出話ができることは、何にも代えがたい財産になります。
家族葬は、そんな温かいお別れが許される場所です。
ぜひ、家族全員で手を合わせてあげてください。

