「親が互助会に入っているけれど、家族葬にするなら使えない?」
「解約したいと電話したら、すごい剣幕で引き留められた」
毎月数千円を積み立てる「互助会(ごじょかい)」は、昔ながらのシステムですが、現代の小規模な家族葬ニーズと合わず、解約を検討する人が増えています。
結論から言えば、互助会はいつでも解約でき、積み立てたお金は戻ってきます。
ただし、全額ではなく所定の「手数料」が差し引かれます。
本記事では、損をしないための「解約タイミング」や、戻ってくる金額のシミュレーション、そしてしつこい引き留めをかわす手続きテクニックについて解説します。
互助会は解約できる?→「いつでも可能」が正解
まず大前提として、解約は契約者の正当な権利です。
葬儀社側が「解約できません」と拒否することは法律で禁じられています。
解約は消費者の権利。理由は「不要になった」でOK
解約の電話をすると、オペレーターから必ず「なぜですか?」と理由を聞かれます。
この時、「家族葬にしたいから」「他社の方が安いから」と正直に答えてはいけません。
「うちでも家族葬はできます」「会員様ならもっと安くしますよ」と、激しい引き留め(営業トーク)が始まるからです。
スムーズに電話を切るための無難な回答は以下の通りです。
- 「急にお金が必要になった(金欠)」
- 「遠方に引っ越すことになった」
- 「親族の会社で葬儀をすることになった」
このように「御社を使う可能性がなくなった」という理由を伝えるのがコツです。
ただし「解約手数料」が高額になる
お金は戻ってきますが、積み立てた全額ではありません。
約款に基づき、積立総額の約15%〜20%程度が「解約手数料」として差し引かれます。
これは、これまでにかかった事務手数料や維持費として徴収されるもので、避けることはできません。
いくら戻ってくる?解約返戻金(へんれいきん)の計算
実際にどれくらい手元に戻ってくるのか、一般的なケースで計算してみましょう。
【シミュレーション】30万円積み立てていた場合
例えば、月々3,000円のコースを100回払い済みで、満期の30万円が貯まっている場合です。
- 積立総額: 300,000円
- 解約手数料(約15〜20%): ▲45,000円 〜 60,000円
- 返金額(戻ってくるお金): 240,000円 〜 255,000円
※手数料率は加入時期や契約内容によって異なりますが、法律で上限が決められています。
手数料を払ってでも、今すぐ解約すべき理由
「4〜5万円も引かれるのは損だ」と感じるかもしれません。
しかし、そのまま互助会のプランで葬儀をすると、積立金(30万円)だけでは足りず、追加費用で100万円以上請求されるケースが多々あります。
一方、手数料を払って解約し、手元に戻った25万円を使って、格安な家族葬専門社(総額30〜40万円など)に乗り換えた方が、トータルの出費は圧倒的に安く済むことがほとんどです。
解約手数料は「自由な葬儀を選ぶための手切れ金」と割り切るのが賢い考え方です。
解約する前に確認!手数料で損をしないための「第三の選択肢」
「今の積み立てプランでは、大きな葬儀しかできない」
「家族葬にしたいから、手数料を払ってでも解約したい」
そう決断する前に、一つだけ確認してほしいことがあります。それは、加入している互助会が「家族葬専用の別ブランド」を持っていないかという点です。
実は近年、大手互助会も時代の変化に合わせて、積立金を無駄にせず利用できる「小規模な家族葬プラン」や「専用式場」を展開し始めています。
もし加入先が「ベルコ」なら解約は待つべき
例えば、互助会最大手の「ベルコ」に積み立てをしている場合、解約して手数料(積立金の約20%)を失うのは得策ではないかもしれません。
ベルコは現在、「はないろ」という家族葬専用の式場を展開しており、ここなら従来の積立金を有効活用できる可能性があります。
「互助会=高い・古い」というイメージだけで解約してしまうと、本来受けられた「大手の安心感」と「積立金の権利」をドブに捨てることになります。まずは自社の積立金が使えるか、以下の記事で評判と条件を確認してみてください。
スムーズに辞めるための「解約手続きフロー」
手続き自体はシンプルです。以下の手順で進めてください。
1. 会員証を用意して電話する
互助会の加入者証(会員証)を手元に用意し、加入者本人(または代理人)が電話をかけます。
もし証書が見当たらない場合でも、本人確認ができれば照会可能です。「証書をなくしてしまったが解約したい」と伝えましょう。
2. 書類への記入と返送
電話で解約の意思を伝えると、自宅に「解約申請書」が郵送されてきます。
必要事項(返金先の口座情報など)を記入し、本人確認書類(運転免許証や健康保険証のコピー)を同封して返送します。
3. 指定口座へ振り込み(期限は45日以内)
書類が不備なく受理されれば、指定した口座にお金が振り込まれます。
法律(割賦販売法)により、「解約請求から45日以内」に返金することが義務付けられています。
もし1ヶ月半経っても振り込まれない場合は、すぐに電話で催促してください。
こんな引き留めに注意!トラブル回避策
互助会側にとって解約は痛手なので、様々な手で引き留めようとします。対処法を知っておきましょう。
「積立金はお葬式以外にも使える」と言われたら
「解約しなくても、結婚式や成人式、七五三の衣装にも使えますよ」と言われることがあります。
しかし、使う予定がないのであれば無意味です。
「予定はありません」「現金が必要なのです」ときっぱり断ってください。
「仏壇や法要に使えば損しない」と言われたら
「手数料を引かれるのはもったいないから、仏壇の購入に充てませんか?」という提案もあります。
しかし、互助会で販売されている仏壇や仏具は、ネット通販や量販店に比べて割高なケースが多いです。
ここでも「仏壇はもうあります」「不要です」と断るのが正解です。
どうしても解約させてくれない時の相談先
「担当者が不在だと言って取り合ってくれない」「書類を送ってくれない」といった悪質な対応をされた場合は、第三者の名前を出しましょう。
「経済産業省の消費者相談室に連絡します」 「消費生活センター(電話番号188)に相談します」
互助会は経済産業省の管轄事業ですので、この言葉は非常に効果があります。
まとめ:解約は早いほうがいい。自由な葬儀を選ぼう
積み立てたお金は、本来あなたのお金です。
互助会に入っているからといって、その葬儀社を使わなければならない義務はありません。
「親が積み立ててくれたから悪いな」と思うかもしれませんが、結果的に高額な葬儀になって遺族が苦しむことを、親御さんは望んでいないはずです。
縛られることなく、あなたの家庭に合った、本当にやりたいお葬式の形を選んでください。
参考文献・公的機関リンク集
当サイト『家族葬の判断ガイド』の記事は、以下の公的機関の情報や法令に基づき作成しています。

